歯の移植とは、自分の歯が欠損している場合に、他の場所から取り出した歯を移植する治療方法です。一般的に、歯の欠損は、事故や病気などの原因で引き起こされます。
歯の移植は1970年以降、研究により有効性が示され確率された方法で、歯を保持するための歯肉の状態が良好な場合に行われます。
歯肉の状態が悪い場合は、歯周病などの治療を行った後に、移植を行うことができます。
抜かなければいけない歯を抜いて、親知らずなどの不要な歯をそこに移植します。
歯を抜く場合、治療としては他にインプラント、ブリッジ、入れ歯などの候補が考えられます。
歯の移植について
歯の移植には、ドナー歯として自分の歯の隣にある歯、または抜歯された歯を使用することができます。移植された歯は、移植直後には食事を控える必要があり、移植後の経過観察が必要です。移植後は感染対策として根の治療が必要です。それに伴い、かぶせ物も必要です。
歯の移植は、歯の欠損を補うだけでなく、歯並びを整えたり、咬合の問題を改善するためにも行われます。ただし、歯の移植は手術的な治療方法であり、適切な評価と治療計画が必要です。
術後10年の生存率は約80%です。
歯の移植メリット・デメリット
メリット
- 自身の歯を使うので安全です。
- 自身の歯なので歯根膜が存在し、繊細な食感を楽しむことができます。
デメリット
- 10年生存率はインプラントの90%に比べると劣ります
- ドナーの歯と、その歯の抜歯が必要です。